交換手順(MIWA HM 編)

はじめに

ドアノブの中心にカギ穴が内蔵されているタイプのカギ交換は、ノブごと又は錠前ごとの交換となります。
今回ご紹介します美和ロック製のHMシリーズの場合、当社は通常では錠前一式の交換を行っております。
ノブだけの交換を行うと、古くなったケース側に不具合が出る可能性があります。
こちらでは、錠前一式の交換をご説明いたします。

ご用意いただくもの

  • ・プラスドライバー
  • ・作業用手袋(工具や金具を扱うので、怪我の防止になります)
  • ・交換用シリンダー
  • ・ウォーターポンププライヤー(内側ノブが硬い場合がありますので、あると便利です)

注意点

  • 作業中は、扉を閉めないようにご注意ください。ドアストッパーなどで固定するのをオススメいたします。

交換手順

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写真は、U9 HMD-1という錠前ですが、他社の製品でもインテグラルロックの場合には、基本的に同じ手順で交換が可能です。

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まず室内側ノブの根元(ローズといいます)、赤○部分を反時計回りに回します。
固い場合にはウォーターポンププライヤーなどを使用すると簡単に回せると思います。(扉にキズを付けないようにご注意ください)

※ ローズに塗装がかかっていると、外した際に塗装膜が大きく剥がれる恐れがありますので、カッターなどで予め切り込みを入れておくと仕上げがキレイになります。

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続いて内側ノブを外した所に残る固定リングを外します。
プラスのビス2本を外しますと、外側のノブも外れますので、落下しないように押さえます。

※室外側ノブを外す際は、内側ノブと同様に、ローズにペンキが付いている場合がありますのでご注意ください。

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室内外のノブを取り外したら、赤丸の2本のビスを外すと錠ケースが引き抜けるようになります。
この際、ローズの場合と同様に、塗装の状態によっては金具の隙間に塗料が入り込んでいますので、カッターなどで切れ込みを入れておくとキレイに仕上がります。

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このようにケースが取り出せます。
新しいケースを取り付ける際は、同じ向きで取り付けてください。扉の開き方向と左右勝手によってケースの上下が変わりますが、元々付いていたケースと同じ向きに取り付けて頂ければ問題ありません。
後は、取り外したのと逆の手順で取り付けを行えば交換作業は完了です。

※ 最下段の取り付け時の注意点をお気を付けください。

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新しいノブを取り付ける際、新しい固定リングは室内側ノブの根元に取り付けられていますので、反時計回りに回して取り外してください。
また、固定リングと室外側ノブを取り付けるビスは、付属のものを使用してください。ビスの先端に緑色の塗料のようなものがついていますが、これが緩み防止の役目をしています。

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< 取り付け時の注意点 >

このHMシリーズで取り付け時に一番難しいのが、センターを合わせて取り付ける事と、ビスを締めこむ強さです。
センターがズレると、ノブを回しても戻らなくなるなど正常な使用が出来ません。また、中が空洞の鉄やアルミ製の扉の場合、ビスを強く締めこみすぎると扉が押しつぶされるような状態になり、同様の症状が出る場合がありますが、締め込みが弱くても、使っているうちにビスが緩み、ノブがガタつくなどの不具合の原因にもなりますので、ノブを回しながら少しずつビスを締めこむなどの工夫が必要です。

ご紹介した作業内容は、あくまで一般的な作業内容です。
ご利用の扉や錠前の状態によっては、手順どおりに交換作業が出来ない場合もございます。
また、作業に際しましては、工具や金具でお怪我などされないように、十分お気をつけください。
弊社では、ご紹介した内容によって生じたいかなる損害にも責任を負いかねます。
作業に不安がある場合など、無理をなさらずに交換工事のご依頼をして頂くのをオススメいたします。